著者本人がアマゾンのいい加減なレビュアーに反論すると.炎上させられるというすげー理不尽なお話

世間に流布している「在日特権」の虚実について論じられている「在日特権の虚構」という本がある。

「在日特権」の虚構 : ネット空間が生み出したヘイト・スピーチ

「在日特権」の虚構 : ネット空間が生み出したヘイト・スピーチ


雑誌や書籍などで部分的に在日特権に触れたものはこれまでにも幾つか存在したが、丸々一冊を検証に充てた本は本書が初出ではないかと思う。

私が最初にアマゾンの「在日特権の虚構」ページを確認したのが11月25日で★5を付けたレビュアーが3名、★1を付けたレビュアーが1名。その時点では★1のレビューに対する投票は「100人中38人が参考になった」くらいのものであったと記憶している。

二日後の11月27日に多少のレビューは増えただろうかと何気なく同ページを訪れてみたら、★1の酷評レビューとそれへの「参考になった」票が尋常ではないレベルで増えていた。僅か2日かそこらの間では明らかに不自然な数。

在日特権の虚構」に限らず、ある種の政治的意図を有した方々が自身のイズムと異なる発行物に低い評価を付けてゆくというのは珍しいことではない。

奴らを通すな!

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ヘイトスピーチとたたかう!――日本版排外主義批判

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この辺りの書籍なども「ある種の政治的意図を有した」方々による、凡そレビューの態を為していない中傷を目的としたレビューを付けられ、それなりの票を得てはいるが「在日特権の虚構」のそれは桁が違う。完全に炎上である。何故だろうと思って調べてみたら、著者の野間易通氏がレビュアーの一人にコメントを寄せた行為がまとめサイト等を通じて拡散されたのが原因らしい。

571 名前:名無しさん@13周年 [sage] :2013/11/26(火) 15:28:55.72 id:iZWVIFeV0
アマゾンのレヴューでしばき隊の野間の本を酷評したら
野間本人がレヴューで書き込んできた
面白いので皆さんも手伝ってよ


野間氏のコメントは現在削除をされて閲覧ができない状態だが、リンク先で画像を確認できる。


私も「在日特権の虚構」を購入して読んでみたが、野間氏の指摘はアマゾンに寄せられたコメントと相違無い。というより、本を書いた本人が誤りだと言うのだからソースとしてはこれ以上の信頼性は無い筈だ。



尤も、まとめサイトを通じて野間氏の反論を知り、「祭り」に加わった人々にとっては事実関係の真贋などはどうでも良かった。
忽ちのうちに「在日特権の虚構」は低評価のレビューで埋め尽くされ、「祭り」が起こるより前に同書を高く評価したレビューは多くの人々により「参考にならなかった」をクリックされてしまった。炎上の巻き添えを喰らったレビュアー諸氏は不運というより他無い。


アマゾンで多数の「参考になった」を獲得するには、対象商品の本質を見極めた感想を投稿する必要は無い。
説得力を有する文章を書く能力も要らない。それどころか本を読まずに書いても良い。少なくとも「在日特権の虚構」では。
著者が反論せずにはいられなくなるほど事実と異なる適当なレビューを書けるだけの文章力で充分だし、反論を直ちに方々に拡散させて炎上させる情報伝達の能力があれば尚良い。事実、野間氏に反論されたレビュアー氏は2013年12月現在で4桁を超える「参考になった」票を獲得し、野間氏のコメントはアマゾンにより削除された。一定数の違反報告があればコメントの内容に関わらず機械的に削除の対象と成る、とどこかで聞いたことがあるが真偽の程はアマゾンの中の人ではないので分からない。




アマゾンも楽天ブックスの様に、原則対象商品を購入した人だけがレビューを投稿できる仕様に変更するべきなのかもしれない。
結果アマゾンの一人勝ちが進み、地方の小売店が今まで以上に疲弊しそうでそれはそれで憂慮すべきではあるが・・・・・・。